【Dr.河合の包茎コラム第07回】包茎手術の術式について
- 【記事執筆】
河合 成海
アトムクリニック院長
包茎治療実績15,000件以上。包茎で悩む男性に役立つコラムをお届けします。
環状切開術の特徴
古くから保険診療含め、一般的に行われている包茎に対する基本的な術式です。(厳密には亀頭直下埋没法や根部環状切開術などの美容手術も環状切除の派生になります)
目的は包皮口の狭窄を取るための手術とも言えますので、仕上がりとしてはいわゆるツートーンカラーになります。
絞扼輪を切除範囲に含みデザインし、その名の通り包皮をグルッと環状に切除します。
術後の包皮の残存具合などは調整されないことがあります。余剰包皮が残るため、仮性包茎のような仕上がりになり露茎を求めている方には向かない場合が考えられます。
亀頭直下埋没法
亀頭のすぐ下に縫合部が来るようにデザインし整容的に仕上げる方法を指します。目立ちにくい傷を作るといったものです。
環状切開法とは残す包皮の切除量が異なるため、露茎を目的にしたり勃起時のスライド感を適度に残すなど、切除デザインはクリニックや施術者により仕上がりに違いが出るところだと考えます。
直下5ミリ程度や、冠状溝というシワに合わせる、亀頭冠に傷が隠れるように(埋没)デザインするなど方法は多種あり個人個人の状態に合わせた施術を各クリニック工夫し行っているように思います。
背面切開術
背面切開術は小児の真性包茎などに行われることが多い手術です。狭窄部位を無くすために、直線的に切開をし横方向に縫い合わせます。簡易に行うことができますが包皮を切除しないので確実に露茎するわけではありません。
また成人で行なった場合、縦の傷を横に縫うため裏側へ包皮が溜まってしまいダボついた不自然な仕上がりになりやすいのも特徴です。
亀頭と包皮の癒着が認められる場合でも狭窄部位の切除が目的のため、癒着部の剥離は行わないことが多いようです。
根部環状切除術(バックカット法)
根部環状切除法は、包皮の切除を陰茎の根本(腹部からの立ち上がりの部分、毛に隠れる部分)で余剰の包皮を切除する方法です。
敏感な内板包皮や小帯を残すことはできますが、切除量のデザインが難しいことや術後の腫れ、傷が治り難いなど技術的には難しくなります。また狭窄のある方には適応はありません。
河合成海
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